もやもや

地震から２週間が経ちました
自分の国であった大災害が　正直なところどこか身近でない部分があります
私はずっと台湾にいるし　家族も友達も九州だし
見るニュースは限られているし （ ほぼNHKのみ ）
不自由な暮らしを強いられてる　被災地の方たちを考えれば考えるほど　
つらすぎて直視できないところもあります
そしてチャンネルさえ変えてしまえば　私は普通の生活をしているのです


ここ台湾では　もともとのメディア体質も大いに関係あると思いますが
もう日本は半分滅亡してしまったかのような　ある意味お祭り騒ぎでした
新聞はまだ論評するスペースがあるので　テレビよりマシでしたが
テレビは 「 東○ポ 」 並みの　お得意のテロップと見出し攻撃で
人々の不安を煽り　どこへ向けたらいいのか分からない私の怒りを助長
しまいには国の関係機関から　報道に対する規制が入ったそうですが
それでも早々に外交部 （ 日本の外務省に当たる ） から１５日に出た
「 放射能漏れにつき 」 被災地への渡航は赤色警告　その他の地域は灰色警告
という勧告が影響してか　日本行きはどんどんキャンセルになっています


そういうニュースを見なければ　私自身の生活には変わりはないですが
報道に恐怖を感じ　パニック気味の台湾の方にも　私は仕事で接しなければなりません　
見てると腹が立つしあほらしいので　ニュースは見ないという方も多いです
でもそういうバラエティ番組的TVニュースしかない台湾では
そこから情報を仕入れるしかない　という人も多くいると思います


日本語がわからない状況では　自国のそれしか情報源はないでしょう
それなら台湾メディアがきちんと報道して！　と思うけれど
メディア側の素養も能力も　そして日本からの発信量も足りないのかもしれません
報道したことは間違ってはいない
でも一部だけを取り出した表現であったり （ それで意味が変わってしまう ）
むだに恐怖を煽るような　誤解を招く表現 （ 見出しとしては成功でしょう ） だったり
いちいち間違いを中国語で説明できるほど　私は暇も能力も正確な情報もない


私はこの２週間
一人で勝手に疲れてしまいました
台湾のチャリティ番組から始まった支援義捐金が　
個人の寄付もあわせ４７億円になった　というニュースも見ました
台湾人は○○○だ！！と
ステレオタイプに批判するつもりも 賞賛するつもりもありません
今日はある企業に　面接官として出かけてきたのですが
おそらく辞書を引いて　準備したであろうメモを取り出して
「 日本は今とても大変だが　必ず立ち上がれる　大丈夫　がんばって 」
と試験の最後に　たどたどしい日本語で言われました
試験の間中　緊張に緊張しまくってた彼でしたが （ と言ってもいいおじさん ）
私に言おうと思って　きっと調べてきて　やっと言ったのだと思います
予期してなかったので　びっくりしてありがとうとしか言えなかったし
ちょっと泣けてきてしまったのですが
彼の目には　壊滅した日本が浮かんでいるんだろうか
それとも・・・と思うと　素直じゃない私が悲しくもなりました


気持ちがうまく整理できなくて　ずっともやもやしてるのですが
ある記事を見て　少しすっきりできました
この方もいろいろもやもやしながら　この文章を書き上げたのだと思います
お暇でしたら見てみてください　よい文章だと思うのです （ こちらをクリック ）
黙って見てるしかできない私には　なんと言っていいのか分からないし
自分の考えをうまくまとめることもできませんでした
そしてまだもやもやの日々は続きそうです



　　

コメント 10

報道する内容は大事ですね。
ここ２週間、様々な大学等の「専門職」の方が説明しますが、
一般人にとってわかる内容ではないと思います。
もっと噛み砕いて説明しなければならないと思いますが、一般人と専門の方の「噛み砕く」レベルに差があるのかな・・・・・・。

台湾にいらっしゃる、のんたんさんと同じですが私も「もやもや」します。
by 麻小桃 (2011-03-26 23:59) 

麻小桃様
未曾有の被害と事故なので、そのほとんどが予想を越えた事態なのだと思いますが
どうやってそれに対応していけばいいのか、一般人にはなかなか分かりづらい部分も
ありますよね。専門の方が安心だといっても、これだけいろいろな情報があふれる今は
疑心暗鬼になったり混乱したりするのも、仕方ないのかもしれませんね。
ACの広告を見ましたが、デマに惑わされないことは難しいけど大切なことですね。
惑わされないためにも、的確な情報や報道がほしいところです。
by のんたん (2011-03-27 23:39) 

昨日のNHKに出ていた関西の大学の教授の受け答えに怒りを通り越した次第です。
災害に備えていたが想定外に大きな広範囲の被害が出た今回の震災。

準備が甘いとかいう事は後からなら何とでも言えます。
普段から備蓄しておくなんて言う事は、資源などに余裕の有る国が出来る事。
資源を外国に頼り、消費しているだけの日本では無理な話です。

今回の震災で、東京一局集中の弊害がよく判った筈です。
いろいろな意味で大きく変わらなきゃいけないですね。

by masa_ni (2011-03-28 16:29) 

masa_ni様
地震が多い国で、これだけ原子力政策を進めてきたのが無謀だったのかもしれません。「想定外」っていうけど、全く問題がないのか？と言いきれるものでもないでしょう。
出来るだけ早く無事に解決してほしいけど、東電もあんなんだし
正直先が見えないですし、どうなるのか分からないし、なんて言ったらいいのやら・・・
現場で対応してくれてる人たちに全く被害がないのか・・・？？
いろんなことを考えなおして、変わらなくてはいけないけど、どうしたらいいんだろう・・・
ここではもう東京は終わっています。masa_niさんの近辺ではそう言われませんか？

by のんたん (2011-03-28 23:17) 

台湾では東京終わってるって…すごいことになってますね…。
ニュースとなって報道されるのは一部のことだけど、その一部が報道される全てであれば、直接確認できない外国なら尚更、東京は(もしくは日本は)終わったと信じてしまう人もいるかもしれませんね。
ブログの中で言及してる記事読みました。共感できることが多く、友達にも教えてみました。

それにしても no edano no life って…。
by take (2011-03-28 23:40) 

take様
枝野さんがジャック・バウアーってすごくない？
エダーノ・ニロも笑うなあ・・・ひどいよ、ひどすぎる。
私、台湾在住の日本人特派員が朝日だったかに寄稿した台湾選挙に関する記事を読んで、唖然としたことがあったけど、一部が全てになってしまうって本当だと思います。あれ読んで「だって新聞でこう言ってたし、本当なんでしょ？」って思うよなあと。
自分で全てを正確に知ることは到底無理だけど、だからこそ報道する者の責任って大きいんだよなあと思う今日この頃。
台湾の人に地震のこと、原発事故のこと、触れられるのがもう嫌になってきた。
by のんたん (2011-03-29 19:13) 

遅レスで申しわけ有りません。見落としました。
同僚が群馬県で今、帰国中です。（震災とは無関係。）
こちらも、お客様から先ず出て来たのは、『製品出荷、保守部品等の納期に支障が無いか？』でした。
　プロパーのメンバーからは『東京行けないね』という声もありましたが、私も『東京だけが日本じゃ無いよ、日本は自然の美しさを感じて欲しいから、西日本、九州に行けば良いじゃない。』と一蹴しました。
　だけど、先日からの冷却水の汚染のニュースを聞いたら自分でも関東北部行きは嫌になりました。（笑）
　作業員の被爆は、作業員自身のミス（自業自得）です。
三陸方面に行きたいと予てから考えていましたが、いつになるやら・・・？
by masa_ni (2011-03-31 13:44) 

masa_ni様
知り合いに中天電視で働いている人がいて、東京はすでに放射能に汚染されて
それを東電と政府がパニックを恐れて発表してないだけだって言ってました～
私は北海道以外は関東以北に行ったことがないので、いつかは行ってみたいと
思ってはいましたが・・・問題が解決するにはこの先数年、何十年とかかるのでしょうか。

by のんたん (2011-04-01 04:56) 

九州では、いつもと同じ生活で、でも東京に電話すると
電話中に当たり前のように「あっ、揺れてる」と
言われ、もうはじめのころは、震災関連のニュースすら
みるのもイヤでした。
私にできることってなんだろう？

台湾は突出して義捐金が多いらしいけど、日本のニュースではあまり報道されていないよう。
ニュースは素人でもわかりやすく正しく伝えてほしい。
そして私たちも鵜呑みにするのではなく、きちんと
情報を知る必要がある。
今回痛切に思いました。

by れいりん (2011-04-23 20:52) 

れいりん様
本当にどうしたらいいんだろうって思わされるよね。
そう思っている日本人がほとんどなんじゃないかしら。
避難地区の家畜が野生化したりしないように・・・とか
昨日ニュースを見たけど、動物もかわいそうだし
困ったときは助け合わないと、と言ってもどうすれば・・・
台湾は今でも地震関係のニュースは関心をもたれてるよ。
日本人だって言えば、どこに住んでるんだ？今回の地震は？
って聞かれます。無事でよかったと。
好奇心、では片付けられない暖かさを感じるよ。

by のんたん (2011-04-26 19:40)