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賽德克.巴萊(セデック・バレ)見てきました [映画]

台湾で今年の超話題作が先週の金曜に公開されました
3年前に台湾で大大大ヒットした 「 海角七號 」 という映画を撮った
魏德聖という監督の新しい映画です

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日本統治時代に起こった最大の抗日反乱事件である霧社事件
その事件の前後を描いた映画で
「 賽德克.巴萊 」 とは その事件を起こしたセデック族の言葉で
中国語では 「 真正的人 ( 真の人間 ) 」 という意味なんだそうです
映画の内容や元となった事件 当時の植民地政策や原住民への扱いなどなど・・・
興味のある方にはご自分で調べていただくとして
この映画の制作にまつわる話が いろいろおもしろいのでひとつ


もともとこの映画を作りたく 250万元の自腹を切って予告編を作るも
無名の新人監督では資金も集めることができず 計画は頓挫
ということで この映画の構想はそこから12年にもわたるのだそうです
それが2008年の 「 海角七號 」 の成功で 5億元以上の収入をたたき出し
( 台湾では歴代一位のタイタニックにあと一歩迫る興行成績 )
また製作開始に向け 動き出したんだそうです
監督曰く
「 海角七號 」 があったから 「 賽德克.巴萊 」 ができたのではなく
「 賽德克.巴萊 」 があったから 「 海角七號 」 ができた のだとか


お酒のCMだけど 監督の思いに簡単に触れられるのではないかしらん

みんなが私を疑った 
やる価値があるのか? 市場がないだろうにお前にできるのか?
映画を通して 私はこの土地の話を知ってもらいたい
バカな理想のために 一生貧乏暮らしをするのか?と自問したこともある
物語を語ることで感動を与える これが私がずっとやりたかったことだ


結局予算は7億元に膨れ上がり 当然資金はまだまだ足りず
台湾の映画会社の資金提供 行政院からの基金などで乗り越えてきたのだそう
ジョン・ウーもプロデューサーとして名乗りを上げ
ジェイ・チョウやF4のジェリー・イェンもお金の援助を申し出たそうです
( ジェイは3000万元だっけかポンと貸してくれたんだとか さすがだ )


フィルムは4時間半もの長さになり 結局2部に分けての公開になりました
( それでもけっこうな部分がカットされたらしい )
でもレッドクリフみたいに 第二部公開までに1年とか間を開けてしまうと 
観客が興味をそがれ 次を見たいという気持ちを失ってしまうということで
第2部は3週間後の9月30日公開なのだそうです


映画に出てくる原住民の頭目役など ほぼ全員が演技経験のない素人
特に事件の首謀者とされるモーナ・ルーダオ役の人は牧師さんなのだとか
その眼に宿る殺気とカリスマ性と言ったら とても素人には見えないです
蝋燭の火を2時間見つめ続けるといった訓練を 監督に言われてやっていたそう


ヴェネチア国際映画祭に出品されたけど 残念ながら受賞はありませんでした
監督はインタビューで 
「 受賞できなかったことはそれほど気になりません。興行収入が本当に心配です 」
と言っていましたが 公開されて4日間ですでに1億元突破したそうです
私も朝一番の回を見たけど 満員でした
ということで興行収入の記録も楽しみってとこですね


そうそう
安藤政信が唯一有名な俳優でしたけど ( 日本側で )
吹き出してしまったのが 木村祐一 ( キム兄 ) が出てきたシーン
知らなかったので笑ってしまったけど なかなかけっこう長時間の出演でした
日本で公開されるかなあ
日本での公式ブログは 数ヶ月前に閉鎖されたみたい
でもこれも台湾で記録になる映画のはず 機会があれば見てみてください


前編・太陽旗の予告編


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